相談内容 状況・職業別

性格の不一致

離婚理由の中で最も多い

当事務所に寄せられる離婚相談、離婚理由を聞いて最も多いのは、性格の不一致です。
一口に性格の不一致といっても、「会話がない」「趣味が合わない」「一緒にいるのが苦痛」など、中身は人それぞれです。なお、裁判離婚が認められる理由の中に、性格の不一致はありませんが、場合によっては「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たり、離婚が認められる場合があります。

離婚の半数以上が、性格の不一致を理由に離婚しているそうです。しかし、そもそも、世界に性格が合う人が二人もいるのでしょうか、一卵性双生児でも難しいのではないでしょうか。そもそも100%同じ価値観・性格を持ち合わせている人間などは存在しないといって良いでしょう。

「性格の不一致」とは、どういうことか、今までいただいた相談から分析したことをお伝えするとともに、離婚の進め方などを考えたいと思います。

性格の不一致とは?なぜ多くの離婚原因となるのか?

まず、根本的な話で、それを言ったら身もふたもないといわれそうですが、性格が一致する二人は、世界に一人もいないと思います。ですから、出会った時から、性格は一致していなかったはずです。そして、付き合いが始まり、相手の性格を知れば知るほど性格が一致していないことがわかるというのはごくごく自然なことではないでしょうか。

付き合った当初から結婚してこれまで、相手の性格の違いを認識し、二人で生活するために、どうしていくのか、我慢するのか、話し合うのか等々いろいろ二人で工夫をしてきたのでしょう。ところが、ふとしたことをキッカケにして、心の距離が少しずつ離れていき、相手の性格の不一致を理解して合わせてあげるということをしなくなるのでしょう。

愛情が溢れているときは、相手の欠点や癖などもかわいいなんて思っていませんでしたか。今になって性格の不一致で離婚したいと思ったけど、その性格の不一致は付き合った当初から、一致していないことを分かっていませんでしたか、性格の不一致とはそういうことです。

ですから、他人に相談してみてください「そんなこと結婚する前に分かってたでしょ?」っていわれます。または、話を合わせてくれるかもしれませんが、内心、そのように思っています。

もちろん、実際に結婚してみて、初めて分かったこともあるでしょうが。そういう方は、結婚から離婚までの期間が短く、あまり揉めずに別れている印象があります。隠すつもりなく知らないこともあるでしょうから、結婚する前に一緒に住んだ方がいいのかもしれませんね。

具体的な理由がない大半の原因

暴力、特異的な性癖など、具体的なこれといった理由がない場合は、性格の不一致が理由ということになるのでしょう。
脱いだ服が置いたまま、トイレットペーパーを替えない、部屋が汚い、洗濯しない等々、相手と合わないことなどごまんとあり、合わないのであれば合わせるか気にしないしかありません。何かがきっかけとなり、ほんの些細な事なんでしょうが、夫婦の溝が生まれる。その溝を埋める努力を、両方がしなければ、溝は埋まるどころが深まるばかり、ある程度の深さになると、もう埋まることはありません。

これが性格の不一致で夫婦が破綻するということではないでしょうか。

性格の不一致は裁判離婚できない

以上のとおり、性格の不一致とは、そういうものです。したがって、夫婦のどちらかが、一方的に悪いということはありません。強いていうなら両方悪いということになります。そして、これといって、決定的な離婚理由が、具体的にありません。
したがいまして、裁判官という他人が見て、夫婦が決定的に破綻しており、今後やり直せる可能性が全くなく、第三者が離婚せよと命じる状態か否かを判断することはできませんから、離婚判決をもらうことは難しいのが現実です。

もっとも、様々な離婚理由が積み重なって、婚姻を継続しがたいと認められる場合も、例外的あるかと思います。

例外的に認められる場合とは

婚姻を継続しがたい重大な事由があるとは、二人の夫婦生活を具体的にみて、婚姻関係が破綻しおり、どう考えても今後やり直せるとは思えないなという状態です。

例えば、全く会話がない、話しかけても答えが返ってこない、夫は生活費をもってかえるだけ、妻は家政婦みたいな状況である。相手を信頼せず、浮気をしないかと疑い続け、強い監視がありプライバシーがない等々です。このようなことが長期間継続し、積み重なると、例外的に認められる場合もあります。

離婚と相手に伝える前にすべきこと

性格の不一致で離婚が頭をよぎるということは、結婚期間が長い夫婦のほとんどが経験していることではないでしょうか。したがって、状況によっては、まだやり直せる可能性が残っています。離婚と決める前に、やってみてほしいことがあります。

一度冷静に考えてみる

今、あなたが苛立っていることは、相手も苛立っていること、お互い様ではないか。自分の常識は他人の非常識です。一度は愛し合い生涯を共にすることを誓った二人、もう二度とあの頃に戻れないのか、戻りたくないのか、考えてみるべきです。

相手に変わって欲しいと思っていませんか

自分以外は、すべてが制御できないという当たり前のことを再確認してください。相手に変わってほしいと思っても無駄です、夫婦であろうと相手は他人、他人を操作できません。変われるのは自分のみです。

話し合う

離婚するしかないという伝え方をしては、深まった溝は、決定的埋まらない溝になります。こんな状況では良くないということを相手も分かっているかもしれません。
全く分かってなければ、なお話し合いが必要です。しっかり二人で話し合いましょう。第三者にかかわってもらうのも良いかもしれません。夫婦コンサルタントみたいな方々です。どちらかに利害関係がある人はだめです。赤の他人にしてください。

別居を検討

どうも難しそうなら、しばらく距離を置いてみましょう。はじめのうちは、晴れやかで楽しい気分になりますが、しばらくして寂しさや物足りなさを感じるかもしれません。離れてみると、今更、相手の良いところを見つけたりすることも。

子どもがいる場合

気になるのが子どもさん。子どもにとって幸せかどうかは、親にとって最も重要なことでしょう。といっても、仮面夫婦をしていれば、子どもはすぐにわかります。親が楽しそうにしている母子家庭(父子家庭)と仮面夫婦の家庭、どちらが子どもにとっても幸せかというと、前者ではないかと思います。